全てを言葉になんてできないけど

書くことは楽し…くはない。しんどい!と思うこともたくさん。なのになんでブログを書いているのか。やめられないのか。そんなことをぼんやりと考えていた。
高山なおみさんの「日々ごはん」からはじまった
書く、ということを始めたのは15年くらい前。料理家の高山なおみさんの日々ごはんシリーズを読んだことがきっかけだった。
高山さんの日常を捉える視点や綴る言葉が独特で面白くて。食べたいものをつくって食べて、無理のないペースで暮らし、そんな日常のすごさや尊さを感じていくうちに自分も書いてみたいと思うようになった。

その日あったことや食べたもの、感じたことなど、ただ書きたい時に思いついたことを書くだけ。しかも毎日書いていたわけではない。けれど書いているうちにちゃんと1日1日があるのだと感じるようになった。
流れるように過ぎ去っていた日々が、書くことで目に見えるものになった。次第に毎日の暮らしが積み重なって今の自分があるのだと思えるようになった。
続けてわかったこと
日記を書いたり書かなかったり、みたいな日々が何年も続いた後、レストランを始めたことでSNSや店内の掲示物でちょっとした文章というか店の紹介を書くことが増えた。そしてそれを見てくれた人やお客さんから反応からもらって、もっとやってみたいと思い始めた。

ただ、ブログだったり何か外に向けて書くということは腹を決めないとなかなか進まない。いよいよやらなければなと思い、ある講座に参加した。
その講座のルールは1年間毎日書くこと。教えに従ってパソコンに向かう日々。ただ書きたいと思って始めたものの、やっぱりしんどくて。何を書けばいいのか分からず手が止まる日もあったし、できない自分に途方に暮れる日も、なんでこんなことやってるのかなと後悔する日も何度もあった。
その一方でどんなにしんどくても嫌だと思っても、頑なに書き続けようとする自分がいた。1年書き続けて分かったのは上手なブログや文章の書き方ではなく、しんどくても辛くても書きたいと思っている自分がいることだった。
タイパとかコスパより大事なこと
ちなみに書くといってもいろいろあるカタチ。ブログの場合はいくつもの段階を経て見える状態になる。
頭の中で考えを巡らせて、整理して、言葉を出して、時に探して、文章にして、構成を考えて、写真撮って、選んで、並べて、全体を見渡して、修正して。(あくまでも私の場合だけど)

内容によるけどひとつ書くのにざっと2時間。(実際は細切れで進めていくので正確にはわからないしもっとかかることも)タイパとかコスパとか、そんなことを考えていたら正直やってられない。
けれどそんなことは関係ない。大変でも面倒でも書きたいと思うのだから。なら、腹を括って書くしかない。
書くことを続ける理由
ただ書くのは大変なことばかりではなく、良いこともたくさん。というかそっちのほうが多い。
それは、書くことでスッキリする。自分のことがわかる。考えが深まる。視野が広がる。感覚が鋭くなる。カタチになって残る。読んでもらえる。反応をもらえる。とか、いろんなことがあるけれど、何より自分が変わるというのがいちばん。
それは本当の自分に会える。会えるというか、気づくことができる。本当はこんなこと思ってたんだとか、これを伝えたかったとか、やりたいことってこういうことだったとか。書くこと、そして書き続けることでいろんなことが見えてくる。例えていうなら自分の中にどんどん潜っていくような感じ。自分の中に潜んでいることや感情を見つけていく感覚がとても面白い。

また、書くことで確実に世界や視野が広がった。はじめはただ自分のために書いていたものが誰かに読んでもらえるようになって。それだけでもびっくりなのに、読んでくれた人が共感してくれたりメッセージをくれたりお客さんになってくれたり。書く場所が広がってそれをきっかけに新しく出会えたりつながった人たちもたくさんいる。そしてそれがまた自分の力になる。
書くことがこんなに広がっていくことや力を持っているなんて、全く想像していなかった。

別に書くことじゃなくても、他の方法でもよかったかもしれない。でも私にとっては書くことで得られたものが多かったし、変わることができた。苦しくてもしんどくても、何かを生み出すことで前に進むことができる。だからやめたくないし、やめることができないのだと思う。
思っていることや伝えたいこと全てを言葉になんてできないし、文章力が上がる気配も未だない。全然書けない時もある。それでも決めたのだ、書くということを。だから私は書き続ける。ただそれだけ。
みたてワインについて

みたてワインは、ご予算、目的などに合わせてお一人ごとにお選びする、ワインのセレクトサービスです。
自宅用に、贈り物に。ワイン選びでお困りの際はお気軽にご相談くださいませ^ ^
オンラインショップ

感想、お待ちしています
サイトへのご訪問、そしてブログを読んでくださりありがとうございます。感想やメッセージ、ご意見や質問など、どうぞお気軽にお寄せください。匿名でももちろん構いません。送って頂いた内容は大切に読ませていただきます。