ワインの違いって何なのさ?
本はうしろのページを見る。気になるモノは裏側を必ず確認する。どんな人や会社がつくっているのか、どこでどんなふうに生まれたのか想像する。いつからかそれが私の習慣になった。
仕事は人の想いでできている
社会人になって初めて就いた仕事は、求人広告の営業だった。
求人を考えている企業を訪問して、仕事内容や会社のこと、そこで働く人たちの思いを聞いて広告としてまとめていく。ざっくり言えばそういう仕事。
規模や業種に関係なく、いろんな会社を訪問した。年齢も職種もさまざまなたくさんの人に会って話を聞いた。こんな仕事があるのだと、全く知らなかった世界をたくさん知ることができたこと、そしてそれを伝えることが何より面白かった。
同じ業界だったり職種であっても、会社や人が違えば進め方や考えかたは違っていて何ひとつ同じものはない。仕事は人の想いでできているのだと、出会ったたくさんの人や仕事に教えてもらった。
それからモノやサービスに触れる時、どんなモノやサービスなのかよりも、誰がつくったのか、どんなふうに生まれたのかが気になるようになった。
ワインの違いとは?
ワインを飲み始めた頃、その違いが何なのかずっとわからなかった。一般的にはワインが作られた場所(産地)やぶどうの種類(品種)で分類されることが多い。
もちろんそれは分かる。けれど、同じ場所で同じ種類のぶどうからできても違う味のものはある。むしろまったく同じ、なんてものはない。
この違いが一体何なのか、どう区別すればいいのか、正直全くわからなかった。飲まなければ分からないことや判断できないことにも疑問を感じていた。
そんな時、ある醸造家の方(ワインをつくる人)に会って話を聞く機会があった。(実際には会ったというか、オンラインだったけど)
どんなことを考えていて、どんな風にワインを作っているのか、いろんな話を聞いた。内容は分かることもわからないこともあったけど、ワインがどんな風にできていくのかが想像できた。
そしてその醸造家さんがとてもフランクで優しい人であることも伝わってきた。(ワインの醸造家と聞いて、勝手に寡黙なイメージを持っていた。ごめんなさい)
そして気づいた。ワインは人がつくっているのだということを。
ワインは人がつくっている
それが素直な感想だった。当たり前すぎて申し訳なかったが、ワインばかりを見ていて私は気づいていなかったのだ。
人がつくっているから同じものがなく、全てが違う。産地でも品種でもない、つくる人の違いがワインの違いなのだと、やっと気づいた瞬間だった。
それを知ってからは、どんなワインなのか以上にどんな人がつくったのかを調べるようになった。飲んで気になったワインは、資料を探して読むことを繰り返した。どんな人がつくったのかイメージできたワインほど記憶に残ることも分かった。
ワインは人が作っていて、そのひとつひとつに造る人の考えや個性や想いが詰まっている。どんな人がどんな場所でつくっているのか。どんなふうにつくられたのか。
何ひとつ同じものはない物語。それをワインと共に届けたいと思っている。
みたてワインについて
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