家で飲むワインがおいしい理由。

たくさん流れてくる食べ物の情報や写真。至る所で目にするおいしそうなもの。けれど本当に心を満たしてくれるものはそこにはない。
家で食べるごはんと飲むワイン。
この職業をしていて言うのも何だけれど、家で食べるご飯、もっと言えば自分でつくるご飯が一番おいしいと思っている。それは技術云々の話ではなく自分仕様にできるから。
手元にあるものや調達できそうなものから食べたいものを思い浮かべ、自分の技量やかけられる時間に合わせて調理をし、食べたいものを組み合わせ、好みの味付けに調整する。
気分や体調、言葉にはできない微妙なところを感じ取り、その日の状況に合わせて準備する。それは難しい料理をすることやおいしいものを作ると言うことではない。大事なのは自分の心に従うこと。
買ってきたものをお皿に盛る、昨日の残り物を温め直す、野菜をカットして食べる。必要なものは自分が一番知っている。

ワインも家で飲むのがいちばんおいしい。食べたいもの、好きなものを準備して好きなペースで食べて飲む。
頑張って料理する必要はない。誰かに見せることもない。食べたいものと飲みたいものがあれば十分。

今日飲んだワインは、もう何日めだろうか。飲む度に味が変わる。どんどん美味しくなっている。
時間をかけて少しずつ。それが私には合っている。
自分なりの楽しみ方を見つけられる。何も気にせず好きに飲める。だから家で飲むワインがいちばんおいしい。

【WINE DATA】
グリュックリッヒ・ロート
葡萄/ピノ・ノワール、ツヴァイゲルト、他
タイプ/赤
産地/オーストリア
ヴィンテージ/NV
生産者/フレッド・ロイマー
チェリーやスミレのような落ち着いた果実味にハーブのような清涼感。まろやかな口当たりでスルスルと飲める、品の良さと親しみやすさを併せ持つ赤。
飲むたびに変化する味と表情。捉えどころのない感じに心が掴まれて、何度も飲みたくなるワインです。










