おいしいものを教えてくれる人。

おいしいものが好き。料理を囲みながら、なんでもない話をしたりしながらただ穏やかに過ごす時間が。おいしいもの記憶を巡らすと、家族や友人、大切な人と囲んだテーブルや共にした時間にたどり着く。

おいしいを教えてくれた大人達

父はおいしいものをたくさん知っている人だった。物心がついてからはよくご飯を食べに連れて行ってくれた。

行くのはたいてい父の顔馴染みのお店。どこに行っても、お店の人とのやりとりから父が普段からよく行っていることが分かった。

メニューを見ることはほぼなく、「なんかええもん出して」と言って、料理が出てくるのを待つ。

地元で採れたもの。旬のもの。鮮度のいいもの。丁寧に手が施されたもの。テーブルにお皿が次々と並んでいく。面倒くさいことは何も言わず、「ほれ、食べてみぃ」と言う父。

おいしいとはこういうものなのだと、カッコいい大人達が教えてくれた。

おいしいは味だけじゃない。

今も、おいしいものは魅力的な人たちが教えてくれる。ワインも、もれなく。

造ったワインへの想いを丁寧に語る醸造家さん。造る人へのリスペクトの心を懸命に伝えてくれるインポーターさん。おいしいものに貪欲で探究心を忘れない夫。楽しい時間を共にしてくれる仲間やお客様。

素敵な人たちが教えてくれるおいしいものには、人の手と心が宿っている。

だから私は伝えたい。

おいしいものを知り、伝えるための努力と冒険をし続けなければ。

待っているだけでは、出会えないのだから。

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